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13話 触れるたび、加速する関係

مؤلف: みみっく
last update تاريخ النشر: 2025-09-06 07:07:44

 もしそうだとしたら、ヒナタには悪いとは思いつつも、俺は声をかけた。俺だって、この可愛らしいヒナタを前に、緊張しながら勇気を出して行動を起こしているのだから、どうか許してほしい。

「ん? あ……」

 ヒナタの視線が俺に向いた隙に、俺は一つ嘘をつくことにした。きっかけを作るために、隣に座るヒナタの頬に、ずっと前から触ってみたかったその柔らかそうな頬に、優しく指を伸ばした。

 ヒナタの頬は、想像していた通り、ふにゅぅっと柔らかく温かかった。ヒナタは俺の突然の行動に、目を丸くして固まり、みるみるうちに顔を真っ赤にさせていく。

「ごはん粒が……ついてたから……」

 ヒナタの頬から取ったように見せかけた物を、俺は口に入れて食べる仕草をした。ヒナタは、その俺の行動に、さらに顔を赤くさせ、戸惑ったように声を上げた。

「……へ? わぁ、ありがと……」

 ヒナタは、恥ずかしそうに小さな可愛い手で顔を覆ってしまった。その様子が、あまりにも愛らしくて、俺は微笑まずにはいられなかった。

 俺は、ヒナタの反応に少しやりすぎたか、と反省した。

「……ご、ごめん」

 俺が謝ると、ヒナタは両手で顔を覆ったまま、小さな声で答えた。

「……ううん。ありがと……う、うれしすぎて……ちょっと……はずかしくて」

「ヒナタの頬って、柔らかくて……気持ちいいな」

 普段は、こんな恥ずかしいことは絶対に言えないし、言おうとも思わない。だけど、思ったのは事実で、俺はちょっとした実験をしてみたかった。明日も一緒に弁当を食べる約束をした。どこまで彼女が覚えているか、試してみたかったのだ。

「……いいよ。そう……思ってくれるなら、触っても……」

 ヒナタから返ってきた言葉は、明らかにいつもの彼女とは思えない反応だった。

 いつもと違い、積極的で、自分の意思をはっきりと口にしている。しかし、いつものように恥ずかしがりながら話す仕草と口調が可愛すぎて、俺は胸が締め付けられるような感覚に陥った。

 恥ずかしそうに手で覆っていた手を下ろし、俺から顔を逸らして、頬だけを俺に向けているように見える。

「えっと……今、触っても良いってこと?」

 俺がそう尋ねると、ヒナタはさらに顔を赤くして、小さく頷いた。

「……う、うん。あ、教室じゃダメ……だよ。恥ずかしすぎるぅ……。ここにいる時だけ……ね」

 その言葉は、まるで二人だけの秘密を共有するような、甘く、そして特別な響きを持っていた。

 ヒナタはカバンを脇に置き、体操服袋をクッションのように抱きかかえていた。俺は、ぎこちなくヒナタの頬に優しく、ゆっくりと手のひらで触れた。そのまま、柔らかい頬を優しく撫でる。

 ……なんだ、この状況は。まるで付き合いたての恋人同士みたいじゃないか。ふにゅっとした柔らかい頬の感触と、それに耐えきれずに恥ずかしがっているヒナタの仕草に、俺は興奮を覚えてしまった。

 ヒナタなら、友達でも触らせないだろうし、ましてや異性に頬を触らせるなんて絶対にありえない。いや、でも……もしかしたら、強引に迫られたら、ヒナタは断りきれるような性格じゃないかもしれない。いや、俺は強引になんて迫ってないぞ? 俺の行動は、ただのきっかけ作りだったはずなのに。俺は、頬を撫でる手に力を込めてしまった。

「これ……気持ちいいな。ヒナタが嫌になったら言ってな? すぐにやめるから」

 俺がそう言うと、ヒナタは恥ずかしそうに目を伏せた。

「ううん。嫌だったら……言ってないよ。わたしから言い出したんだし……」

 数分だが、お互いに頬に触れることになれていた。ヒナタの頬は桃色に染まっていたが、多少は話ができるまでになっていた。

「さっきの……体育でね、ちょっとドジしちゃって……転んじゃった……」

 俺に頬を触られながら、ヒナタはぽつりと呟いた。

 俺は、ヒナタの言葉に首を傾げた。

「あれ?女子ってバレーボールだったよね?」

「……うん、そうだよ。ボールが飛んできて……追いかけてね、後退してたら……転んじゃったの」

 それを聞いているだけで、その場面が容易にイメージできた。ボールを追いかけるヒナタが、うっかり転んでしまう姿を想像すると、微笑ましくてたまらない。話しているヒナタの唇が、恥ずかしさからか少し色っぽく見え、俺は自然と指で触れてしまっていた。

 頬とは違い、ぷにっとした柔らかな弾力と、艶やかでしっとりとした感触。それは、まるで上質な花びらのようだった。

 唇を触られたヒナタは、ビクッと体を震わせたが、嫌がる素振りは見せず、ただ固まっているようだった。無意識で触れてしまったとはいえ、俺は慌てて謝った。

「……ごめん。頬じゃなくて……気づいたら唇まで触ってた」

 ヒナタは返事をせず、小さく恥ずかしそうに頷いた。

 え? それって……どういう意味なんだ? 「気にしなくてもいいよ」なのか、「触っててもいいよ」なのか……。ヒナタの反応に、俺の心はますます混乱していくのだった。

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